耳掃除の方法

専門家のアドバイスに従って耳の健康を維持し、危険な耳掃除の方法で耳を傷つけないようにしてください。

始める前に

綿棒は使用しないでください。

耳穴に綿棒などを入れると、耳垢などを奥に押し込んでしまう恐れがあります。そのことにより、音が効果的に鼓膜に届かなくなってしまう可能性があります。耳垢は外耳道で生成され、自然に排出されるものです。しかしながら、押し込まれることにより、通常よりも深いところに入ってしまうことになります。

綿棒は一見柔らかそうに見えますが、実は耳の穴の奥の敏感な皮膚にとっては研磨剤のような素材です。細長いものを耳の穴に入れると、デリケートな鼓膜を傷つけてしまう危険性があります。

耳掃除の方法

  • 耳穴の入り口付近を乾いた布で拭き取ります。
  • 耳に何も入れないでください
  • 耳垢が詰まっていると思われる場合は、耳鼻咽喉科の専門医にご相談ください。
  • 耳垢の掃除が必要と思われる場合は、耳鼻咽喉科の専門医にご相談ください。

耳垢について

耳垢の主な目的のひとつは、異物や侵入物を捉え、それと一緒に外耳道から排出することです。ベルトコンベアのように働く自浄作用には欠かせないものです。

  • 外耳道の皮膚は外側に新陳代謝が行われます。つまり、耳垢や皮膚のカスなどすべて耳垢と一緒に排出されます。
  • 噛んだりあくびをしたりすることで、耳垢は自然に外耳道に沿って外に排出されます。
  • 外耳に溜まった耳垢は、通常の入浴で排出されます。

耳垢の増加

耳垢が多く出ることもあります:

  • 補聴器を装用している方は、補聴器が耳をふさぐため、耳垢がたまりやすく、耳垢が自然に出にくくなる可能性があります。
  • 耳垢の量が平均より多い方-家系の遺伝の可能性もあります*。

耳垢の目的

一般的に、耳垢は必要な量だけ作られます。耳垢は粘り気のあるバリアを作り、異物の侵入を防ぎます。

  • 耳垢は抜けた毛や皮膚、ホコリなどと一緒に、耳の外に運び出します。
  • 酸性であるため、外耳道の感染を防ぐのに役立ちます。
  • 外耳道を潤滑にし、耳のかゆみを防ぎます。
*Hanger、1992